専門チームを組み、大量の製品情報を効率的に翻訳!

概要

クライアント様が従来のドキュメント指向管理方法をワンソース・マルチユース構造へ移行するにあたり、過去のデータを活かして大量の翻訳を効率的に行いたいとのご相談でした。当社で専門チームを立ち上げ、丁寧なヒアリングを行い、ツールを使用することでご要望にお応えいたしました。また、翻訳のみならず、本社と日本支社との調整役や工程管理もおまかせ頂くなど包括的に対応し、クライアント様にご満足いただくことができました。

課題

今回、クライアント様が従来のドキュメント指向管理方法をワンソース・マルチユース構造へ移行するにあたり、効率的な翻訳方法について下記相談を受けました。

- 大量のファイル数(約1,500個)や分量(約230万ワード)をなるべく効率的に翻訳したい
- 過去のTradosデータ(翻訳メモリ)をできるだけ活用したい
- データ管理はドイツ本社側で一元管理されているため、データ周りの確認および調整役を任せたい
- 工程管理も任せたい

解決方法

まずは事前準備として、下記を行いました。

  • プロジェクトチーム(PM4名、翻訳者6名、プルーフリーダー6名)の立ち上げ
  • 過去のTradosデータ(.xml/.xliffデータ)の内容確認およびデータ変換の準備
  • 本プロジェクトに特化した辞書データ、表記規則などの設定

準備が整ったところで、クライアント様(ドイツ本社様+日本法人様)との打ち合わせにてご要望を詳しくヒアリングしました。
日本法人様とはスケジュール調整・提案、見積関連および客先校正(内容確認全般)を直接行い(Web会議を含む)、ドイツ本社様とはデータ周りの確認・調整(こちらもドイツ語でのWeb会議を含む)を実施しました。弊社のドイツ語ネイティブスタッフが直接ドイツ本社とやり取りを進めることで、スムーズに進めることができました。
翻訳開始時には、弊社開発の翻訳支援ツールTransitを活用することで、更新された部分のみを翻訳することが可能になりました。それにより、総数230万ワードのうち、約70万ワードを過去データより流用できました。また、1,500個のファイルに現存する重複部分を特定し、新規翻訳分量がさらに約20万ワードも減らすことができ、かなりのコスト削減と納期の短縮につながりました。

翻訳中は、新たに蓄積された訳文を直ちにメモリへ追加することにより、文体や用語の統一が容易になりました。
さらにクライアント様のご要望に応じて、部分的な客先校正(主に重複部分を抜粋して支給)を実施しました。この校正に伴う変更点は随時辞書データに反映し、各翻訳者およびプルーフリーダーに共有することで、高い品質を維持できました。
Transit以外にも独自チェックツールを使用することで、より精度の高いチェックを遂行できました。もちろん、翻訳及びチェックどちらの工程でも、高い能力を持つ人材の経験と技能がベースにあることは言うまでもありません。
お客様のご要望に合わせた校正スケジュールもこちらで作成し、五月雨納品することで希望納期に合わせた工程管理を実現しました。その過程でも、進捗状況を定期的に共有することで、プロセスの見える化を実現し、クライアント様に安心してお任せいただきました。

結果として、クライアント様が不安に思っていた点を解決し、ご要望に応じた工程管理や効率的かつ高品質な翻訳サービスをご提供することができました。大変ご満足頂けて、その後も継続的に弊社をご利用いただいております。